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自虐的ハゲ

ハゲた人ってよくいます。正直、こっちからすると、よっぽど変なバーコードとかじゃない限りハゲているからって別に気になりません。でも、こっちの思ってる以上に相手が自分のハゲにコンプレックスを持ってることってよくあります。こっちが気にしてないから別段、ハゲ話をしないのを「自分に気を使ってハゲ話をしないんじゃないか?」と思う人が結構、多い気がします。そういう、ちょっと考えすぎな人に限って自分のハゲを自虐的なネタとして使います。その代表が前・横浜ベイスターズ監督の山下氏です。最初は陽気で確かに微笑ましかったのです。しかし、それもつかの間で次第に強がっている山下氏がいとおしくなり、悲しくなり、今では山下氏の語る自虐ギャグのすべてにサウダージを感じずにはいられません。そんな山下氏が先日、楽天Gイーグルスのヘッドコーチに就任しました。帽子をとり、「まさにヘッドコーチです」、「チームを明るく照らしていきたいです」などの自虐ネタを爆発させていた。俺は「ハゲワシ軍団じゃなくてイヌワシ軍団です」という捨て身技を使うかと思っていたが、それは言わなかった。もしも、それを山下氏が口にしていたら、俺は何も言わず、山下氏の肩をそっと抱いてやるしかなかった。山下氏が泣いていたら、こう言ってやろう。「俺にだけは強がらなくていいから」と…
何でこんな、自虐ハゲ話を書いたかと言うと、今日の授業で30代の若ハゲの先生がニュージーランドの勉強で羊が毛を刈られるビデオを見てる時に「俺みたいに毛がなくなっちゃいます…」や「毛がないと本当に寒いんだよ」などの自虐ネタを哀しい笑顔で話していたのを目にしたからだ。当然、俺たちは笑わない。みんな、顔を見合わせて苦笑いをするだけだ。自虐ギャグを言って得する人は誰もいないのだ。言った人も聞いた人も悲しくなる。ノーモア自虐ギャグ。ノーモア自虐ギャグ。俺は心の中で二回だけ繰り返して、窓の外へ視線を移した。