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軟弱尻と惰眠とゼロハリと私

朝起きてトイレに行って、便座に腰を下ろしたときに思った。便座ヒーターってふざけていると。ウチの便座には便座ヒーターなる文明の利器が設置されている。依然住んでいた家ではついてなかったのだが。今の家は便座がO字で便座カバーがつけられないために便座ヒーターがついているのだろうか?そもそもO字の便座カバーがあるのかないのかも、よく分からないが。

便座ヒーターはそれこそ、冬の寒い日に便座がヒンヤリして尻が悲鳴を上げるのを防ぐためにあるものだと考察する。ただ、それだけのために開発されたものである、便座ヒーターとは!なんて、ふざけたアイテムなんだ。尻をヒヤッとさせないことしか活躍の場がないのだ。哀れ、便座ヒーター。あぁ、無情。レ・ミゼラブル

 

そもそも、俺がふざけていると思うのが便座ヒーターを求める軟弱尻たちである。そんな一瞬のヒンヤリも我慢できんのか!?そんなことでは戦場で生き抜いていけないぞ!だいたい、一番、熱いのにしたら尻にO字のヤケドするくらい熱い。あの熱さはどれくらい尻の皮の厚い人なら耐えられるのだろうか?俺は知らない。

考えて欲しい。便座ヒーターは電力で動いている。つまり、軟弱尻を暖めるために膨大なエネルギーを費やしているのである。お前の尻は地球に優しくないぞ。

 

便座を暖めるだけなら、豊臣秀吉でも出来るぞ。そんなに暖かい便座に座りたいなら、便座を常に懐に忍ばせて携帯しろ。好きな女の子がトイレに行く時に懐からホカホカの便座をスッと差し出したらモテるかもしれないなぁ。
他にも暖かい便座に座る方法はある。人が出たばかりのトイレに突入しろ。嫌な温もりが便座にあるはずだ。そんなのは嫌だ?否、それこそ人と人とのつながり、尻と尻とのコミュニケーションだ。現代社会に足りないものが見えてくるはずだ。

そんなことを考えながら、俺は便座ヒーターの目盛を2から1に下げた。消すことが出来なかったのが俺の尻が半人前な証拠だ。

 

——便座ヒーターは今もアナタの尻を静かに待っている。


今日、四限で教卓の真ん前の席にもかかわらず、睡魔に負けてしまった。寝たといっても多分、1分位だが、席のせいで先生にすぐに起こされた。その勢いで帰りの電車に乗り込んで、図書館で借りた『屍鬼』の文庫を座って読みながら寝入っていると、突然、右肩に激痛が走った。網棚の上から俺の向かいに立っていた人のゼロハリのアルミかなんかのカバンが落下してきたのだ。寝ていた俺は「オゥッ」と短い悲鳴を上げて目覚めた。さすが高級ビジネスカバン。俺にはダメージを与えたが、カバンにはダメージはない。俺にダメージを与えた張本人である正面に立ってた人は、こっちが引くくらいに慇懃に謝罪をしてきた。俺はモンゴルの草原のように広い心を持っているので笑って許す。そして、また深い眠りについた。

しかし、今になって思うと、あれは俺に対するテロだったのではないか?危ないところだった。危機は常にすぐ側まで迫っているのだ。そう学んだ。俺はまた一つ大人に近づいた。